ビールを知る&体験する
RESTAURANT & SHOP GUIDE
千葉 ≫ 地産地消Café & Bar Cluster
「ズワンズ・デー」開催店が提案する、ジビエ料理とベルギービールのマリアージュ
千葉県柏駅のすぐそばに、まるで世界のビール文化を凝縮した「地産地消Café & Bar Cluster(クラスター)」というバーがあります。誰もが自然にジビエ食文化の深淵に触れられる、最高に魅力的な街のハブなのです。本格的なジビエ料理と厳選されたベルギービールの泡が、訪れる人々を日常の先へと連れ出してくれます。
世界でも限られたパブでしか開催を許されないランビックの祭典「ズワンズ・デー」の国内拠点に選ばれたことは、この店が積み上げてきた信頼の証です 。2026年4月25日に、希少な「ズワンズ」の樽生と、厳選された房総ジビエが共鳴する唯一無二の体験が、あなたを待っています 。
INTERVIEW
インタビュー
Pilsner Urquell公認タップマスター 秋谷英二郎様
■ 取材日:2026年2月19日
■ 担当:Pilsner Urquell公認タップマスター 秋谷英二郎様
店主の秋谷様に、流行のクラフトビールだけでは語り尽くせない、ヨーロッパビールの深遠な世界とジビエへのこだわりを伺いました。
Q. 一見すると「おしゃれなクラフトビールのお店かな?」と思う方もいるかもしれませんが、一歩足を踏み入れると……こちらのお店は「クラフトビール店」という枠を超えた、独自のこだわりがあるそうですね。
はい。一般的にはクラフトビールのお店というカテゴリーに入れられがちですが、提供したいのはそれだけではありません 。ビールにハマったきっかけは、20年ほど前に飲んだ海外ビールでした 。 そのため、常時つないでいる約13種類の生ビールのうち、半分以上は必ず海外のビール、特にベルギーを中心としたヨーロッパのビールにしています 。アメリカンスタイルのクラフトビールが主流の今だからこそ、伝統的なヨーロッパビールの魅力を提案し続けることが、うちの店らしい「使命」だと思っています 。
Q. お料理、特に「ジビエ」へのこだわりについても伺えますか?
当店では「地産地消」をコンセプトの一つに掲げています 。特に千葉県産のイノシシやシカといった「房総ジビエ」には力を入れており、コンテストでの受賞歴もあります 。おすすめは、イノシシやシカの肉を使ったイタリア式のサルシッチャや、イノシシの背骨で出汁を取ったビリヤニ(スパイシーな炊き込みご飯)です 。こうした力強いジビエ料理には、ドゥシャス・デ・ブルゴーニュのような個性の強いベルギービールが最高に合います 。訪れるたびに新しい銘柄に出会えるよう、樽をどんどん切り替えているので、その時々の「今日のビール」に最も合うペアリングを提案しています 。
Q. ベルギーでも、特に冬場にはイノシシやシカをよく食べますよ。なんだか素敵なクリスマスディナーを思い出しますね。そういった意味でも、ベルギービールとのペアリングはすごく本場のスタイルに近い、オーセンティックなものに感じます。ビールに詳しくない方が来店された際、どのような体験をしてほしいと考えていますか?
私の大きな目標の一つは、ビールについてあまり詳しくない方にこそ、この店の扉を叩いて新しい発見をしていただくことです 。 「ビールは苦いもの」という固定観念を持っている方が、当店で初めてベルギーのランビック・ビールを口にして「これは本当にビールなの?」と驚かれる瞬間が、何よりの喜びです 。流行のクラフトビールを求めて来られた方に、普段は触れることのないヨーロッパの伝統的なビールの面白さを提案する。店に一歩足を踏み入れた瞬間に、これまでの常識を覆すような新しい体験を発見してほしいと願っています 。
Q. 私も初めてランビックを飲んだ時の衝撃は忘れられません。「ベルギービールってこんなに幅が広い!」と気づかせてくれますよね。 ベルギービール以外にも、注ぎ手としての特別な技術をお持ちだとか。
はい、実はチェコの「ピルスナー・ウルケル」のタップスター(公認の注ぎ手)の資格を現地で取得しています 。私のようなクラフトビール界隈の人間がタップスターになることで、普段ウルケルを飲まない層にもその魅力を伝えられると考えています 。これはベルギービールにも通じることで、伝統的なお酒をいかに今の時代の人たちに、最高の状態で「提案」できるか。そのための技術研鑽や生産者との繋がりを、これからも一番大切にしていきたいですね 。
Q. その細部へのこだわりや確かな技術、そして何よりビールへの情熱が、プロフェッショナルの証として認められた結果なのでしょうね。世界中のファンが注目する「ズワンズ・デー」の開催店に選ばれるというのは、まさにその実力が認められた証だと思います。それでは、Clusterにとって非常に特別なこのイベントについて、詳しく教えていただけますか。
はい。私にとって「ズワンズ・デー」の開催店に選ばれたことは、これまでの歩みが報われたような、本当に特別な出来事です 。
「ズワンズ・デー」とは、ベルギーの伝説的な醸造所「カンティヨン」が2年間に一度開催する、世界同時開栓イベントです。カンティヨンが造るランビック・ビールは、野生酵母による複雑な酸味が特徴で、非常に希少なものとなっています 。そんな中でも、ズワンズ・デーのために特別に用意された「ズワンズ・ビール」は、世界中の限られたパブでしか提供されません 。
私が商売を始めた頃、ズワンズ・デーやカンティヨンの樽生はまさに「雲の上の存在」でしたが、ようやくその努力が認められ、開催店として選ばれた時は本当に驚きましたし、これ以上の喜びはありません 。予約を開始したところ、朝起きたら枠が埋まってしまうほどの大反響で、中には外国からこの日のためにわざわざ柏へ駆けつけるファンもいらっしゃいます 。
Q. 長年の努力で「雲の上の存在」を現実にされた姿に、私も胸が熱くなります。当日はもちろん、ぜひ多くの方に、Clusterでカンティヨンの本物のクラフトマンシップを体感していただく機会になりますね。
また、こだわりの房総ジビエとヨーロッパビールの組み合わせも、ここだけの醍醐味ですね。日々の新しい発見を求めて、ぜひ皆さんもお店に足を運んでいただきたいです。本日はありがとうございました!
*掲載のメニュー及び取扱商品は取材時のものであり変更されている場合があります。
Signature Dish & Pairing
オススメ料理とペアリング
SIGNATURE DISH 1
イノシシとシカの肉を使ったイタリア式のサルシッチャ ✕ ドゥシャス・デ・ブルゴーニュ
房総が育んだイノシシとシカの野性味あふれる旨みを、ドゥシャス・デ・ブルゴーニュの芳醇な酸味と気品ある甘みが包み込む、至高のジビエ・マリアージュです。一口食べれば、まるでベルギーにトリップしたかのような感覚を味わえる、本格的なジビエ料理をぜひ。
ドゥシャス・デ・ブルゴーニュ 瓶330ml
Duchesse de Bourgogne
オーク樽熟成ならではの酸味とまろやかな甘みが、上質なワインのように調和します。
このお店で飲めるビール

REPORTED BY KONISHI WRITER
シモン
ベルギーで生まれ育ち、比較的最近日本での生活をスタートしました。 故郷を離れて初めて、当たり前だと思っていたベルギーの「ユニークな文化」や面白さに改めて気づかされる毎日です。
自然の中で過ごす時間が大好きで、趣味はガーデニング。 ベルギー人ならではの視点で、まだ知られていないビールの奥深い魅力や、日常を彩る楽しみ方をお届けします。